乳がんに罹患するリスクは年齢と共に増加するがんといわれています。
日本人女性の場合、生涯で乳がんに罹患する確率は25人~30人に1人(欧米は8~10人に1人)です。
そんな乳がんも、早期発見がセルフチェックによって可能になります。
是非、生活に乳がんセルフチェックを取り入れ、早期発見を心掛けましょう。
さて、肝心のセルフチェックとは、どのようなタイミングでどのようにしたらよいのでしょうか。
乳がんの発症年齢でみると、30代から急に増え、40代、50代に患者が多くなっています。
しかし、20代でも乳がんになってしまう方はいるので、できるだけ早く習慣づけた方がよいでしょう。
適切な時期及び頻度は、ひと月に一回程度行ってください。
月経終了期から1週間後くらいの乳房が柔らかい時期が有効です。
生理のない方は毎月、日を決めて行ったり、基礎体温表で生理後1週間に該当する時期で行ってください。
また、鏡のある場所などでリラックスしながら、診断することをおすすめします。
セルフチェックの方法
- まず両腕を下げたまま、左右の乳房や乳首の形を覚えておきます。
- 両腕を上げて正面、側面、斜めを鏡に映します。
乳房のどこかに、くぼみやひきつれたところはないか? 乳首がへこんだり、湿疹のようなただれができていないか?
まず、目で確認、診断します。 - あおむけに寝て、右の乳房を調べるときは右肩の下に座布団を敷き、乳房が脇に垂れたりしないで、胸の上に平均に広がるようにします。
- 乳房の内側半分を調べるには、右側を頭の後方にあげ、左手の指の腹で軽く圧迫して、まんべんなく触れてみましょう。
- 外側半分を調べるには、右腕を自然な位置にさげ、左手の指の腹で同じようにまんべんなく触れてみます。
最後にわきの下に手を入れて、しこりがあるか触れてみます。 - 乳房を指先でつまむように調べると異常がなくてもしこりのように感じるので、必ず指の腹で触れてくださいね。
- 右の乳房を調べたら、左の乳房も同じ要領で調べます。
- 左右の乳首を軽くつまみ、お乳を絞り出すようにして、血液のような異常な分泌液が出ないかを調べます。
毎月セルフチェックをしているうちに自分の乳房の普通の状態がわかり、異常を早く見つけられるようになります。
すこしでも異常があったら、ためらわず専門医の診察を受けてくださいね!
また、セルフチェックと並行して行ってほしいのが、定期健診です。
主な検査方法は、次の三種類です。
マンモグラフィ
乳本をX線で撮影します。
微量のX線を使用するので、妊娠中の人は超音波検査などをおすすめします。
乳腺が発達している20代~30代の乳がんは見つけにくいと言われています。
視触診
乳房を見て、触れて異常がないか診断します。
超音波検査(エコー)
手で見つけることのできない数ミリ単位のしこりを見つけ出すことができます。
検査による痛みはありません。
乳腺が発達している若い人や妊娠中の方に適した検査です。
乳がん検診は、主に、自治体(市町村)の検診、職場の健康診断、医療施設での自主検診などがあります。
気になる症状があれば、乳腺の疾患を診ている専門医のいる施設に行きましょう。
上手く情報を集められなかったり、仕事や育児などの制約でいけないという方もいると思います。
その場合は、専門医でなくてもまずはどちらかの病院へ。
また、費用は病院によっても異なりますが、市区町村で実施している住民検診は、無料で受けられたり、補助が出るものがあります。
保険が適用されると、3割負担の人で、マンモグラフィが3000円、超音波検査が1000円くらいで受けることができ、そこへ診察代がプラスされます。
自主検診の場合、3000円~1万5000円位です。
受診される病院によって、費用、検査内容が異なりますので、受診の前に調べてみましょう。
乳がんにならないようになにを心掛ければいいでしょうか?
2~3人に1人が、がんになる時代。
がんんは生活習慣病に一つといわれています。
完全にがんにならない方法は、まだありませんが、しっかり体調管理することが大切です。
例えば、カロリーや脂肪が多い食事をしている方は、食生活の改善や運動をしてみましょう。
健康マニアになる必要もあれをしてはいけない、これを食べてはいけない、と、がんじがらめになる必要もないですが、生活の中でできることをつづけることが大切だと思います。