卵子提供ガイドライン ー米国ニューヨーク州の場合ー
ニューヨーク州(以下、NYと記載)では2020年、商業的代理出産の法的な枠組みを規定するThe Child-Parent Security Act: Gestatitonal Surrogacyが定められました。
卵子提供については「ガイドライン」という位置付けで一定の基準が示されています。
NewYorkStateDepartmentOfHealth
卵子提供ガイドライン作成の背景
ガイドライン作成の背景
ガイドラインには、先ずガイドライン作成に至った背景が記されています。
背景として興味深いのは、レシピエントと同様にドナーの安全が確保されるべきである。という視点があったという点です。
提供者、被提供者、両者の安全確保のため、このガイドラインは作成されています。
背景:女性が自身の卵子を提供することを選択した場合、ドナーとレシピエントの安全を確保するのは組織バンクの責任です。卵子提供には、モニタリングや卵巣刺激や卵子の回収が必要ですが、ドナーにとっては不便、不快感、リスクが伴います。組織バンクは、感染症や遺伝性疾患など、最終的なレシピエントに対するリスクを軽減する必要があります。
Background: When a woman chooses to donate her eggs, it is the responsibility of the tissue bank to ensure the safety of the donor and any recipients. Oocyte donation requires ovarian stimulation with monitoring and oocyte retrieval, involving inconvenience, discomfort, and risks for the donor. The tissue bank must mitigate risks to the eventual recipient(s), including infectious disease and inherited disorders. (
https://www.health.ny.gov/community/pregnancy/surrogacy/docs/oocyte_donation_guidelines.pdf
提供者(ドナーへの配慮)
日本でも現在、特殊生殖医療法案で卵子提供についての議論も行われています。しかし残念ながらドナーに対する視点が欠けている事が気になっていました。
NYのガイドラインを紐解くと、随所にドナーへの配慮が規定されています。
私たちにも大いに参考になる内容です。我々自身の知見を広げるためにも、少しずつ紹介したいと考えています。
色々と紹介したいとは思いながら、もう年末。
ニューヨークの年末はさぞ綺麗なのだろうと思いを馳せております。
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