多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)について知る

こんにちは、暦の上では春が始まったとはいえ本日は関東でも雪が降るほどの寒さとなっております。
本日は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)について知るブログを書こうと思います。

前回のブログで、人気ユーチューバーのてんちむ(橋本甜歌)さんの卵子凍結のニュースを取り上げた際に彼女は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)であることを告白していました。
その際に、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)について少し説明を載せていますが、今回は詳しく書きます。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)
日本国内では、生殖年齢女性の6〜10%に多嚢胞性卵巣症候群が認められると報告されており、決してまれな疾患ではありません。
超音波で卵巣を見ると、10㎜くらいの同じような大きさの卵胞がたくさんできて卵巣の外側に1列に並び、なかなかそれ以上大きくならないことが特徴で、ネックレスサインと呼びます。

PCOSの診断基準
・月経異常
・多嚢胞性卵巣
・血中男性ホルモン高値または黄体形成ホルモン(LH)基礎値高値かつ卵胞刺激ホルモン(FSH)基礎値正常

海外では、血中の男性ホルモン値上昇と特徴的な身体所見(肥満、多毛など)が現れることが多いのですが、日本ではむしろやせ型の患者様が多く、一般的に言われているような肥満・多毛などが現れるPCOSの方は全体の約20%です。

月経異常は下記の月経を言います。
・無月経(薬を服用しなければ月経が開始しない)
・月経周期が39日以上3ヵ月以内の「稀発月経」
・排卵を伴わない月経(無排卵周期症といいます)

なぜ多嚢胞卵巣になってしまうのか、それは卵子が成熟しないことにより「うまく排卵できない」「うまく受精できない」などの障害が起こる為です。
これが排卵障害(うまく排卵できない為卵巣に卵子がたまってしまう)であったり成熟障害(卵子が小さいまま育たないため排卵されない)であったりします。
PCOSは成熟障害を持つことが多いとのことです。

https://haruki-cl.com/basic/pof.html 春木レディースクリニック
https://ivf-kinoshita.com/pcos/index.html 木下レディースクリニック

てんちむさんも成熟が遅い方で採卵予定日とされていた日に採卵が叶いませんでした。
PCOSの方は卵子の成熟がうまくいかなかったり、うまく排卵されなかったりするため、自然妊娠が難しいのですが体外受精であれば、お薬の力も使いながら卵子の成熟を促すことができ採卵が可能となります。

自分の体のことでも知らないことがたくさんある為、子宮頸がんや子宮体がん検診の際などにご自身の状態を診て頂いたりすると良いと思います。

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