ピルの作用
弊社メディブリッジでは代理出産、卵子提供などプログラムとして皆様にご提供しています。
卵子提供プログラムのなかで、ドナーの方やレシピエントの方には、担当医の処方のもとお薬の服用をしていただきますが、本日は服用するお薬のうち生理周期を整えたりする目的などのために、とくによく飲まれている「ピル」について、その作用をおさらいしたいと思います。
まず、女性のホルモンは以下の順序で分泌されます。
- 脳内の視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH) が分泌される
- そのGnRHに反応した脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌される
- 卵巣にある卵胞がFSHに反応して卵胞ホルモンを分泌する
- 卵胞ホルモン(エストロゲン)に子宮内膜、脳下垂体が反応する。子宮内膜は厚くなる。脳下垂体からは大量の黄体化ホルモンが分泌される(ポジティブフィードバック)
- 大量の黄体化ホルモンに反応して24時間~36時間後に排卵がおき、排卵後の卵胞は黄体化して黄体ホルモン(プロゲセテロン)を分泌する
- 子宮内膜が黄体ホルモンに反応して着床しやすい状態に変化する
ピルには、含まれる成分量によって大きく分類できますが、エストロゲンとプロゲセテロンが含まれています(プロゲセテロン単剤のピル(ミニピル)もあります)。
ピルを服用すると以下の作用が働きます。
- ピルに含まれているエストロゲンとプロゲセテロンが腸から吸収されて全身の血管を循環
- エストロゲンとプロゲセテロンが視床下部に反応
- 視床下部はエストロゲンとプロゲセテロンが卵巣から分泌されていると思い込む
- 視床下部からGnRHの分泌が抑制される
- GnRHの分泌が抑制され脳下垂体からのFSHも分泌されなくなる
- FSHの分泌抑制を受け卵胞の発育も抑制される
- 卵胞の発育も抑制され卵胞ホルモン、黄体化ホルモンの大放出、黄体ホルモンの分泌も生じなくなる
これがピルの作用です。以下はまとめです。
- 黄体ホルモンが分泌されている(ピルの服用)状態では、 排卵を引き起こすほどの黄体化ホルモン(LH)が分泌されることはなく排卵されない
- 黄体ホルモンが分泌されている(ピルの服用)状態では、子宮内膜は十分な厚さにならない
- 黄体ホルモン(ピルの服用)によって子宮頚管粘膜が粘りをもち精子の通過が妨げられる
ピルは含まれる成分量によって大きく分類できますので次回以降、整理してご紹介いたします。
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