タイでの外国人への生殖医療提供について
こんにちは!
週末、山梨まで山菜採りに行ってきました。
最寄りのJR駅から車で1時間もかかる秘境でしたが、採れた山菜の美味しいこと!
虜になってしまいました!
さて、タイから少し気になるニュースが入って来ました。
精子密輸の疑いで男逮捕 タイ、代理出産に使用か
タイ北東部ノンカイの税関当局は21日までに、中国人とベトナム人の精子を隣国ラオスに密輸しようとした疑いで、タイ人の男(25)を逮捕した。代理出産に使う目的だったとみられる。タイでは精子や卵子を売買することが法律で禁止されている。
かつて代理出産ビジネスが盛んだったタイでは、日本人男性が産ませた乳幼児13人が保護されたことなどを受け、法規制の動きが加速。2015年には営利目的の代理出産などを禁止する法律が施行された。
外国人夫婦はタイで代理出産を依頼できなくなり、あっせん業者がラオスなど周辺国の代理母に出産させる事案が増えているとみられる。
当局によると、男はタイの首都バンコクからラオスの病院へ精子を運ぶ途中で、医療機関が発行したとみられる証明書も所持。昨年からラオスとカンボジアへ計20回以上運び、1回5千バーツ(約1万6000円)を受け取っていたという。(共同)
2015年8月施行の法律により、タイにおける代理出産はタイ人夫婦からの依頼のみが許されており、外国人がタイ人へ代理出産を依頼することは禁止されています。
外国人の代理出産を禁ずる法律の条項のなかに、生殖細胞(精子、卵子、受精卵)の売買、国外への持ち出しを禁ずる箇所があります。現地の一般的な認識ではこの部分をもって、外国人夫妻が提供卵子等を用いて不妊治療を受けること、つまり卵子提供も禁止されたされたと解されています。
弊社メディブリッジも現地提携先クリニックの医師の判断に従い、2015年8月以降、タイでの代理出産のみならず、新たな卵子提供プログラムの実施を断念いたました。
一方で、卵子提供を受ける方と提供する方が、同じ国籍同士であれば、今現在もプログラムは実施可能であるという説明され、タイでの卵子提供治療は現時点でも可能であるという説明をしておられるエージェントも存在するとの話を耳にします。
代理出産でさえ、タイの女性をラオスに連れ出し、胚を移植すれば良いのであるとの話を提案するエージェントもあり、弊社にも様々なルートからまことしやかな話が持ち込まれます。
しかし、弊社メディブリッジの提携医師はいずれのケースも、
「できない。私はやらない」
と回答しています。
現存の法を様々に「解釈」し、色々な言葉で、あたかもタイでの卵子提供、代理出産が可能であるかのような記述は、ネット上にも散見されますが、鵜呑みにすることは大変危険です。
安易な「解釈」が、当局の「解釈」と異なったとき、スタンダードな「解釈」と異なったとき、目に余るほど横行しときに、こうした逮捕、検挙へと繋がります。
「大丈夫です。これまで10件やりましたが、問題ありませんでした」と説明があったからと言って、11件目で取り返しのつかないことにならない保証はありません。
弊社メディブリッジでは現在、マレーシア、米国(ハワイ)での卵子提供プログラムを提供しています。
また、代理出産は関連法が整備されているウクライナで実施しております。