子宮移植を受けた女性が出産
12月も折り返し、2014年もカウントダウンに入りました。
皆様にとって、今年はどんな年でしたか?
日進月歩の医療の世界では、生殖に関わる医療の進歩も目覚ましいものがあります。
2014年12月3日付英3日付英大衆紙デイリー・メールが、驚くべきニュースを報じました。
自身の母親から子宮の移植手術を受けた女性が2人、無事出産に至ったいうのです。
親から子宮移植、2女性が相次いで出産…英紙
3日付英大衆紙デイリー・メールは、スウェーデンで最近、自身の母親から子宮の移植手術を受けた2人の女性が相次いで出産に成功したと伝えた。
同紙は、親からの子宮移植で出産に成功したのは世界で初めてとしている。
同紙によると、成功したのは、生まれつき子宮のないスウェーデン人の女性(29)と、がん治療で20歳代の時に子宮を摘出した女性(34)で、それぞれ約2500グラムと約2700グラムの男児を産んだ。ともに予定日より約1か月早く、帝王切開で出産した。
手術では、母親の子宮を10時間かけて摘出した後、本人の子宮に6時間かけて移植し、拒絶反応を防ぐ免疫抑制剤を投与。約1年後、凍結保存しておいた受精卵を子宮に戻し、妊娠させた。手術には、英国の大学教授らも立ち会った。
スウェーデンでは9月、血縁関係のない提供者(ドナー)からの子宮移植で出産に成功していた。【ロンドン=柳沢亨之】
始めは驚愕をもって受け止めたこのニュースですが、次第に子宮の移殖はむしろ発想としては当然の事であり、なぜ今まで実行されなかったのかという気さえしてきました。
むしろ驚くべきは臓器としての子宮の力です。ご出産されたお二人の年齢を考えると、お母様は閉経されていたと考えられます。閉経後、子宮としてはそれまでの肥厚と消退を繰り返す事は無くなっていますが、一旦環境を与えられれば本来の力を発揮し、着床さえる力を持っているのだと改めて実感しました。卵子提供の可能性も感じたニュースでした。