この夏スタート、新たな子宮頸がん検診
おはようございます。
昨夜は、寝る時冷房を使った方が多いのではないでしょうか。
暑くなると、掛けていた布団も横に押しやり、薄いパジャマのまま寝てしまいがち。
お腹の上にタオルケットを掛けるだけでも、夜中の体の冷え対策になります。
さて、これまで何度か子宮頸がん検診の大切さについてお伝えしましたが、この夏から、一部の地域で検診の内容が変わるようです。
子宮頸がん検診、高精度に ウイルス検査導入で
二十代~三十代の女性で増えている子宮頸(けい)がん。その検査が、この夏から一部の自治体で変わる。厚生労働省が試験的に、従来の「細胞診」に加え、がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の遺伝子を検出する「HPV検査」を併用するからだ。併用検診で検査精度の向上や検診費用の削減が期待できるという。
◆従来の細胞診と併用
子宮頸がんは子宮の入り口にできる。年間約九千人がかかり、二千五百人以上が命を失っている。発症が若年化する傾向がある。
検診は二十歳以上の女性が対象で、原則として二年に一度。厚労省によると、45%の市区町村では、独自に毎年検診している。
HPVは、性交経験者の約八割が感染する。多くの場合、ウイルスは免疫で自然に消えるが、約一割は感染が続く。この一部が、前段階の「異形成」を経てがんになる。感染から異形成まで三~五年、がんになるまでにさらに三~五年を要する。
自覚症状のない「異形成」や、がんのごく初期に、異常に気付くのが検診の目的。この段階で治療を受ければ、ほぼ100%治る。子宮の機能も残せる。
現在の検診は、ブラシなどで子宮頸部の粘膜をこすって採取した細胞を専門家が顕微鏡で見て、がん細胞や異形成の細胞がないかを調べる「細胞診」が一般的。ただし、このやり方では、異形成の二~三割を見逃すとされる。
HPV検査は子宮頸部の細胞が、発がん性のある「高リスク型HPV」に感染していないかを調べる。異形成の九割以上に反応し、見逃しは少ないが、若い世代では、リスクのない一過性の感染も「異常」と判断する率が高い。島根県出雲市や栃木県小山市、愛知県岡崎市など、HPV検査を既に導入している一部の自治体は、細胞診と併用し、精度を高めている。
ウイルス感染の有無を調べることで、将来の見通しも立つ。島根県立中央病院母性小児診療部長の岩成治さんによると、出雲市で細胞診、HPV検査ともに陰性だった五百七人が、三年後に中程度の異形成になった割合は0・2%。一方、細胞診陰性、HPV陽性だった人が三年後、中程度の異形成になったのは6・9%。陰性なら三年はほぼ進展がないが、陽性であれば、この間も注意が必要だと指摘する。
新たな子宮頸がん検診では、これまで見落とされていた可能性の高いガン化しそうな細胞なども発見できるようです。スタートの時点では一部の自治体に限られているようですが、効果が見られた場合、全国的に広がっていくのではないでしょうか。
欧米では受診者数が6割を超えるそうです。受診者数が3割に満たない日本で、これからもっと多くの人々に子宮がん検診を受けてもらえるよう考える必要がありますね。