体外受精の基礎知識について
おはようございます。7月に入り夏も近づいてきましたね。
暑い日が続いていますが、外出の際は水分補給をこまめに行いましょう。
さて、今日は体外受精の基礎知識についてお話をしたいと思います。
まず、体外授精は以下の症状がある方に有効な治療法です。
1.卵管障害がある
卵管が詰まったり細くなったりすると、卵子や精子が通過できません。両側の卵管になにかしら問題がある場合。
2.排卵障害がある
多くはホルモン分泌の異常によって起こります。排卵が不規則だったり、無排卵がつづく場合。
3.重度の子宮内膜症
子宮内膜症によって卵管が癒着して卵子のピックアップ障害の原因になったり、チョコレート嚢腫ができて排卵が妨げられ妊娠が難しい場合。
4.男性不妊
精子の数が少ない乏精子症や運動率が悪い精子無力症などで、AIH(人工授精)では妊娠が難しい場合。
5.その他
これといった原因が見つからない機能性不妊や、抗精子抗体が強い陽性の場合など。
また、体外受精はこのような治療法です。
体外受精は、高度生殖補助医療として、もはや特別なものではなくなっており、日本は実施回数が年間24万件以上と世界最多となっています。従来のタイミング法からAIH(人工授精)につづくステップアップの治療法という位置づけではなく、不妊原因、カップルの希望、女性の年齢などによっては第一選択の治療法となる場合もあります。
体外受精の手順としては、まず排卵誘発のための薬を使って卵巣を刺激して卵子を育てます(卵巣刺激)。そして、卵胞が成長したら採卵となります。採卵方法は、膣から針を刺して卵子を採取し(採卵)、採卵した卵胞液から卵子を取り出して、良い状態にととのえられた精子と合わせて受精させます(媒精)。その後、2~5日後に質のよい受精卵を子宮に戻す(胚移植)というように進みます。顕微授精も体外受精の一種です。
初めて体外受精を受けられる場合、不安なことや疑問に思うことはしっかり担当医師に相談しましょう。