子宮筋腫の治療と妊娠、どっちが先?

こんにちは!
今朝の日食、皆さんはご覧になりましたか?
幻想的な金環日食、きれいでしたよね。

さて、今日は、子宮筋腫があって妊娠を望む場合について、どのような対処をすればいいのかについて、考えてみたいと思います。

uterinefibroids

弊社のクライアント様にも、子宮筋腫を持つ方は少なくありません。
子宮筋腫は、子宮の筋肉からできる良性のできもので、30歳以上の女性の20~30%、40歳以上になると40%と、年齢が高くなるほど多くなります。
子宮筋腫は卵巣から分泌される女性ホルモンの作用で大きくなります。

ほとんどの子宮筋腫には自覚症状がありませんが、場所や大きさによっては、月経量が増え、貧血を伴うことがあります。
そして子宮筋腫は、不妊を招く要因となることもあります。
筋腫がある場合でも、必ずしも筋腫が着床を邪魔するとは限らないので、その位置や数によって、対処は変わってきます。
妊娠を考える場合、筋腫の治療と妊娠のどちらを優先するかは、状況によって異なります。
どういった観点で判断すればいいのか、例を挙げてみます。

(1)年齢
年齢女性の年齢が35歳未満なら、子宮筋腫の影響の有無やその程度をしばらく様子をみて判断することをお勧めします。

(2)症状があるかどうか?
月経過多などの症状がある場合は、日常生活に支障がでることもあります。そういった場合は、筋腫の治療を優先する必要があるかもしれません。

(3)筋腫の場所、大きさ、数、発育の方向
子宮の内側に筋腫が突き出て、子宮内腔が凸凹になっていて、明らかに着床を妨げているケースでは筋腫の治療を優先して行わないと、着床が期待できないことがあります。

(4)他の不妊原因の有無と高度生殖補助医療の適応の有無
他の不妊原因を治療して、なおかつ、妊娠に至らない場合には子宮筋腫の影響が考えられます。

子宮筋腫に限らず、なにが不妊の原因か不明な場合には、とにかく、一定期間様子をみることで判断するしかないのですが、女性の年齢が上がるほど、その期間に卵子の質が低下してしまうことも心配ですよね。

その場合は、信頼のおける医師に相談すること、場合によっては、セカンドオピニオンを求め、また、それぞれの選択肢のメリット、デメリットを比べることが重要です。

また、弊社でご提供している卵子提供のケースにおいては、自己卵子による妊娠を考える場合とは判断が違ってきます。自分の卵子を採卵するのではなく、ドナー卵子を用いる場合、年齢の上昇による卵子の質の低下は考える必要がありません。
従って、卵子提供を前提とした治療において、着床の妨げになりうる筋腫があるなら、摘出してから移植を行うほうがよいでしょう。

なにを重視するのかは個々の方の状況により異なりますので、医師とよく相談したうえで、どのように治療を進めていくかをご決断されることをお勧め致します。

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