看護師国家試験、英語併記へ-外国人向けに改善
おはようございます!
暑い8月もやっと終わり、今日から9月です。とは言っても、あと1週間ほど猛暑が続くようですが。。。
本日9月1日は「防災の日」。各地で防災訓練が行われる日ですね。元々は関東大震災の発生した9月1日にちなんで制定された日だそうですが、世界中で見られる地震・洪水などの自然災害、とてもひとごとではありません。備えあれば憂いなし、とも言いますから、この機会に、防災グッズの点検をしておくのもよいかも知れませんね。
さて、今日は看護師国家試験で疾病名に英語が併記されるというニュースです。
EPA(経済連携協定)に基づいて来日している外国人看護師候補者への対応に関連して、看護師国家試験の見直しを検討している厚生労働省の「看護師国家試験における用語に関する有識者検討チーム」(座長=中山洋子・福島県立医科大看護学部教授)は8月24日、意見を取りまとめ、外国人看護師候補者の負担を軽減するため、疾病名に英語を併記する方針を決めた。また、日常生活動作(ADL)のように、国際的に認定されている略語などがあれば、略語を併記する。これらの方針は試験委員会に報告され、来年2月の国家試験に反映される見通し。
日本では2年前からインドネシアから看護師・介護福祉士の研修生を招いていますが、なかなか日本での就職に結びつきにくい現状であることが時折報道されているのを目にします。日本語の看護師試験、現場でのやりとりなど、言葉の壁が大きく立ちはだかっているとのこと。今回試験の病名に英語を併記することで、外国人の負担を軽減することが狙いということです。試験問題も表現を平易なものにして、難しい漢字には振り仮名を振るなど、外国人を意識した改善が来年2月の試験から適用されるそうですが、外国人にとってどの程度負担の軽減になるものでしょうか?
日本では、医師も看護師も不足していると言われています。海外の方の助けを借りるのなら、日本国内でしか通用しない試験にこだわるのではなく、英語での試験問題も準備するなどの対応が必要なのではないでしょうか?
治療の場で言葉の問題に不安を感じる患者さんがいることも、現場での同僚との意思疎通に不安を覚える向きもあるかと思います。しかし、弊社ではインド・韓国での医療プログラムを手がけていますが、医師・看護師とのコミュニケーションは通訳を介して行っており、実際に多くの方が問題なく治療を受けておられます。
以前、インドネシアからの研修生を取材した番組を見ましたが、「日本語の試験に合格するのも、日本の病院に就職するのも難しい」と、研修期間途中で帰国する研修生も少なくないそうです。せっかく志をもって日本に来てもらっているのに、途中で断念されるような環境しか日本が提供できていないのは、なんとも勿体無いことに思います。
海外での医療従事者が日本での就職に魅力を感じるような体制を作っていくことが、医師・看護師不足の解消、ひいては、必要なときに治療を受けられずに困っている多くの患者の助けになるのではないでしょうか。