家族の承諾のみで臓器移植が可能に - 臓器移植法改正後初の例
おはようございます!
そろそろ台風のニュースが聞かれるようになってきましたねー。台風4号が本州を通る可能性があるそうです。お盆休暇を過ごされている方も多いかと思いますが、お休みの間は台風が日本を避けてくれるといいですね。
さて、今日は脳死の場合の臓器移植に関するニュースをお送りします。
家族承諾のみで初の臓器提供へ 脳死の20代男性から
日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は9日、関東甲信越地方の病院に入院中の20歳代の男性が、改正臓器移植法に基づいて脳死と判定され、臓器提供 に向けた手続きを始めたと発表した。男性は提供の意思を書面で残していなかったが、あらかじめ「万が一の時は(臓器を)提供していい」と話していたことを 家族が尊重した。7月17日の改正法施行で、脳死になった人の意思が書面で確認できない場合に家族の承諾で提供できるようになったが、実際に提供されるの は初めて。
10日午前3時ごろから、臓器の摘出手術が始まる。
移植ネットによると、男性は交通事故による外傷で脳死とみられる状態になり、8月5日午後、入院先の病院から移植ネットに連絡が入った。移植ネットの コーディネーターが同日中に家族と面会し、1時間半にわたり提供の仕組みを説明。家族は8日夜に脳死判定と臓器提供を文書で承諾したという。
男性がいつ、どのような会話の中で気持ちを話していたかについて、移植ネットは「いまつらい状況にあるご家族だけの思いもある」として、明らかにしなかった。病院名についても、家族の要望を受け、公表していない。
1回目の脳死判定は8日夜、2回目は9日正午前に終了し、法的に脳死と判定された。移植ネットは、移植希望を登録して待機している患者の中から、血液型や緊急度に応じて移植を受ける患者を選定する。
心臓は国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)、両肺は岡山大病院(岡山市)、肝臓は東京大病院(東京都文京区)、一つの腎臓は群馬大病院(前橋 市)、もう片方の腎臓は膵(すい)臓とともに藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で移植される予定。臓器提供は1997年10月の法施行以来87例目。改正法は06年に議員提案され、09年7月に成立した。
臓器移植法改正後初の例ということですが、書類による証明がなくとも、家族の承諾で臓器提供が可能というのは、あらゆる場面で文書による証明を必要とする日本では画期的なことに思われます。
ですが、自分に身を置き換えて考えてみると、ご本人の希望とは言え、ご家族にとっては、とても難しいご決断だっただろうと思います。
つらい状況の中、ご本人の意思を尊重して臓器提供をご決断されたご家族に、心から敬意を表したいと思います。