患者を置き去りにする日本の医療~体験者の声
おはようございます!
三が日も終わり、今日が仕事始めの方も多いのではないでしょうか?
何かと飲んだり食べたりする機会の多い時節柄、皆さんくれぐれも、飲みすぎ食べすぎにはご注意くださいね!
昨年末のことになりますが、大晦日の朝日新聞の「声」欄に、こんな読者投稿を見つけました。
「授かった命、子どもの幸せ祈る」
主婦 高 綾子
(千葉県八千代市 33)
私にとって2009年は、人生最大の出来事と思われる妊娠・出産を経験し、生涯忘れることのできない年となった。
昨年の大みそかに妊娠が判明、今年8月に長女を出産した。順調な経過のように見えるかもしれないが、私にとって、妊娠できたことは本当に夢のような出来事だった。
独身だった25歳の時に受けた検診で、医師に「あなたは子宮が未熟だから、30歳くらいで閉経するかもしれない。子供は難しいかも」と宣告されていたのだ。
その時、突然の衝撃的な内容とあっさりした説明に、驚きとショックで涙が止まらなかった。それと同時に、医師がこんな重大な内容をなんて事務的に言うのだろうと憤りを覚えた。不妊治療をするという医師なら、もう少し患者に対する配慮があるべきではないかと感じた。
今年11月、腫瘍のために1歳で子宮を摘出した27歳の娘さんと、代理出産した53歳の実母がテレビで会見している姿を見て、私は涙が止まらなかった。代理出産を手掛けた病院長の不妊患者に対する思いやりや、医療への熱い思いも伝わってきた。
代理出産については様々な意見があり、一言で賛成・反対が言える簡単な問題ではない。しかし、私は、首が座ったばかりの生後4ヶ月の我が娘の幸せを願うとともに、その母子代理出産で授かったお子さんのお幸せをも、心から祈っている。
この投稿を拝見し、以前当ブログでも触れた、代理出産を行った親子の勇気ある会見について、また、ご自身が医療現場で受けた辛い体験についての思いが痛いほど伝わってきて、医療に携わるものとして、患者の気持ちを後回しにする日本の医療のあり方について、改めて考えさせられました。
この方が書かれているように、代理出産に関する意見は様々です。が、代理出産であろうとなかろうと、生まれてくる子供の命の重さ、そして、子供の幸福を願う親の気持ちは一緒です。
また、子供を望むひとにとって、不妊治療は希望でありこそすれ、医師の無神経な言葉で患者に絶望を与えるようなありかたであってはならないはずです。
医療が万能でない以上、時には辛い事実を医師から患者に伝えなければならない場面があるのは致し方のないことです。しかし、そこに相手の気持ちを思いやるこころがなければ、医療は人を救うものではなく、むしろ苦しめるものにもなりうるのだと思います。
弊社では、今後も、日本の医療で救われない方々へのサポートに、誠心誠意取り組んで参りたいと思っております。