知っておくと良い、凍結受精卵の方法と種類!
おはようございます!
今朝、京都の清水寺の紅葉がTVで紹介されていました。
私も何度か紅葉のシーズンに京都を訪れたことがありますが、それはもう美しく、何とも言えない光景です。
また訪れてみたいものですね。
さて、今日は凍結胚(凍結受精卵)に関して。
凍結した胚(受精卵)による、妊娠・出産がはじめて報告されたのは、1983年のことです。それから急速に技術が進歩し、今では日常的なものになっています。
体外受精によって、移植しなかった胚(受精卵)は、余剰胚と言って凍結することがよくあります。
これは最初に移植した胚(新鮮胚といいます)で成功しなかった場合、凍結胚を融解して、再着床を試みることを可能にします。
移植できなかった胚(受精卵)はそれまでは破棄されていたのですが、この技術により、再度排卵誘発剤を摂取しその副作用に苦しむなどの負担が軽減されました。
凍結胚は新鮮胚に比べて、妊娠率が低いと言われますが、凍結、融解の技術が進みましたので、病院によってはほとんど差がないところもあります。
凍結方法には2種類あります。
・急速凍結法(ガラス化保存法)
胚(受精卵)を直接高濃度の凍結保護剤で処理しながら、急速に凍結します。
方法は室温で脱水してから、液体窒素の中に投入し、30分程度で凍結させてます。
融解の方法は37℃の凍結保護剤の入った、培養液の中に胚(受精卵)を入れ、急速に融解し、徐々に凍結保存剤を薄めていきます。
・緩慢凍結法
胚(受精卵)を凍結液に段階的に浸していき、ストローに入れて緩やかに2時間かけて、凍結させます。
融解の方法は、30℃のお湯の中で胚(受精卵)を融解した後、徐々に凍結保存剤を薄めていきます。
急速凍結法(ガラス化保存法)は胚(受精卵)の細胞質にダメージが、緩慢凍結法に比べて少ないというメリットがあります。
急速凍結法(ガラス化保存法)は受精卵、胚盤胞、未熟卵、卵子に凍結が可能です。
しかし、胚(受精卵)の培養技術が進んでも、半数近い胚(受精卵)は胚盤胞まで成長できません。
胚盤胞まで育った胚(受精卵)は、もともと強い生命力があるのです。
生命力が強いから、移植の成功率も高いし、凍結や融解にも強いと言えるのです。
胚盤胞移植、胚(受精卵)の凍結保存もまだ歴史が浅いのですが、治療に取り組んでいる病院からは「妊娠率が高い」とのデータが上がっています。