骨髄バンク内部の腐敗 -患者のために大切な組織を取り戻そう
骨髄バンクというと、白血病、再生不良性貧血などの血液難病のため、無償で人のために骨髄を提供するとても素晴らしいシステムです。
私も20歳過ぎから骨髄バンクに登録し、何度か3次検査まで行ったことがあります。
その骨髄バンク(骨髄移植推進財団)において多くの不祥事が長年相次いでいます。
数年前には大量の退職者や休職者がこの財団で起こり、内部の人事権の乱用で酷い職場環境になっているのが理由と言われています。
そして昨日は、常務理事のパワハラなどを報告したことで職員が解雇されたのは不当だとして、東京地方裁判所はその無効と未払い賃金の支払いを命じました。
これらのトラブルは氷山の一角とも言われています。
骨髄バンクとは、人のためにリスクを持ってしても骨髄を提供しようという、清く素晴らしい人の心が集う機関です。
患者さんはとても苦しみ、この財団を頼りにしています。
そのような重要な財団の内部がここまで腐敗していて良いのでしょうか?
私としては、一部の職員が私利私欲を肥やすために、この財団を利用しているとしか思えません。
天下り先ともなり、患者さんのことなど頭になく、自分の利益のために骨髄バンクを運営している職員が一部いるのではないでしょうか?
骨髄バンクというのはイメージがとても重要です。
信頼でき、しっかりした組織だと思うからこそ、ドナーが集うのです。
一部職員の私利私欲のために、このような大切な組織が駄目になることをとても恐れています。
骨髄バンクに関しては、至急、第3者の組織が内部統制を管理するべきです。現在のトップに任せているため、長年問題が起き続けているわけですから。
どうか皆の声を大にして、私たちにとって大切な組織である「骨髄バンク」を取り戻しましょう。
骨髄バンク元総務部長解雇取り消し訴訟 解雇の無効など命じる判決 東京地裁
財団法人骨髄移植推進財団「骨髄バンク」で総務部長だった男性が、常務理事のパワハラなどを報告したことで解雇されたのは不当だとして、解雇の取り消しなどを求めていた裁判で、東京地方裁判所は、解雇の無効と未払い賃金の支払いを命じる判決を言い渡した。
この裁判は、骨髄バンクで総務部長だった山崎裕一さんが、常務理事のパワハラやセクハラと思われる行為とその改善措置を求めた報告書を提出したことで解雇されたのは不当だとして、解雇の取り消しと未払い賃金などの支払いを求めていたもの。
12 日の判決で、東京地裁は「常務理事の不適切な行動について指摘した報告書を山崎さんが作成し提出したこと自体は、その職責を果たすもので、何ら問題のある 行為ではなく、懲戒事由に該当するということはできない」などとして、解雇処分の取り消しと未払い給料の支払いを命じる判決を言い渡した。
骨髄バンクは、「判決文をよく読んで適切に対処します」とコメントしている。
[2009年6月12日 FNNニュースより]
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090612AT1G1202Y12062009.html
今回の判決においても、骨髄移植推進財団のホームページでは、
「当財団の主張が認められておらず、きわめて残念な内容となっています」と言っており、全く反省感がありません。
国民のためにある骨髄バンクが、このような姿勢で良いのでしょうか?