ホルモン検査とは?
こんにちは。
本日から3月です。
すっかり暖かくなってきました。
今日は、ダウンジャケットやオーバー等を着ていると暑い位ですね。
ここ数日の暖かさで桜の時期が早まるのではないでしょうか?
もうすぐそこまで春は来ていますね!
さて、「卵子の老化」や卵胞の減少等、テレビや新聞で取り上げられておりますが、どのような検査で判断するのでしょうか。
婦人科に相談に伺うと、ホルモン検査や超音波検査等をすすめられることが多いです。
それでは、ホルモン検査はどのような検査なのでしょうか。
女性の若さと健康、美しさを支えているのが卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンです。
卵巣のはたらきが衰えて女性ホルモンの分泌量が減ると、心身にさまざまな不調が出てきます。
ホルモン検査は、血液中の卵巣ホルモンと下垂体の卵巣刺激ホルモンの値を調べることで、卵巣の機能をチェックします。
<エストラジオール(エストロゲン)>
女性ホルモンのうち、女性のからだにもっとも深くかかわっているのがエストロゲンです。
女性らしいからだつきをつくり、排卵・月経を起こして妊娠機能を維持するという重要なはたらきをしています。
さらに、骨、皮膚、粘膜、筋肉、関節、脳のはたらき、自律神経、感情の安定までもエストロゲンが大きく関係しています。
エストラジオールはエストロゲンを代表する成分で、女性ホルモン検査では、血中のエストラジオール値を測るのが一般的です。
エストラジオール(エストロゲン)値を測定することによって、卵巣機能の状態や更年期・閉経の可能性などがわかります。
エストロゲンの数値が基準値より低い場合は、卵巣機能が低下していることが推測されます。
無排卵や無月経、プレ更年期、40代後半以上では更年期が考えられます。妊娠中の場合は、切迫流産などが考えられます。
高値の場合はエストロゲン産生腫瘍(さんせいしゅよう)などの可能性が考えられます。
<LH(黄体形成ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)>
女性ホルモン分泌のしくみ
女性ホルモンは、脳の視床下部(ししょうかぶ)→下垂体(かすいたい)→卵巣のルートで分泌されています。
脳の視床下部が指令を出すと、下垂体はLH(黄体形成(おうたいけいせい)ホルモン)とFSH(卵胞刺激(らんぽうしげき)ホルモン)という2つの性腺刺激(せいせんしげき)ホルモンを分泌します。
これが卵巣に働いてエストロゲンとプロゲステロンが分泌されます。
性腺刺激(せいせんしげき)ホルモンのLHとFSHの値を測ることで、脳下垂体や性腺機能の異常がチェックできます。
LHとFSHの値がともに低い場合は、視床下部や下垂体機能の低下による月経異常(無月経、無排卵)や不妊症が考えられます。
LHとFSHの値がともに高い場合は、プレ更年期や更年期が考えられます。
<プロラクチン(PRL)>
プロラクチンは、下垂体から分泌されるホルモンで乳汁分泌ホルモンともいわれます。
プロラクチンは妊娠中に高くなるホルモンで、ふだんは6.1~30.5ng(ナノグラム)/mℓが基準値ですが、妊娠中は100前後~300 ng/mℓと数値が上がります。
妊娠以外で血液中のプロラクチンが高値になるものを高プロラクチン血症といいます。
プロラクチンが高値になっていると、乳汁分泌がみられたり、乳房緊満があらわれます。
また、排卵が抑制されるので無月経、月経不順や不妊などの症状が出ます。
原因としては、脳下垂体の腫瘍(しゅよう)などが考えられますが、睡眠薬や抗うつ剤の服用でプロラクチン値が高くなることもあります。
女性の健康は、女性ホルモンのエストロゲンによって守られています。
男性は40代頃からメタボリックシンドロームがふえてきますが、女性はエストロゲンのおかげで同じ年代の男性に比べてメタボロックシンドロームにかかる割合が低く抑えられているのです。
けれども、エストロゲンが低下する更年期以降はメタボリックシンドロームの女性がふえてきます。
また、エストロゲン低下により骨粗しょう症もふえてくるので注意が必要です。