体外受精で気になる、受精卵の状態って?!
おはようございます!
昨日のアカデミー賞が発表になりましたね。注目の「ソシアル・ネットワーク」と「英国王のスピーチ」のどちらが受賞するか、注目されていましたが、吃音を克服してスピーチに挑んだジョージ6世を描いた後者が受賞しました。
今日は1日、映画の日ですから、会社帰りに映画を見に行くのもよいかも知れませんね!
さて、今日は、受精卵の成長についてです。
体外受精では、受精卵の状態が成功率を大きく左右します。卵子と精子を採取し、受精させた後、受精卵は一定期間培養されます。受精卵を培養する技術研究も進み改善されてきていますが、現段階では、質のよくない受精卵を質のよい受精卵にする技術は確立されていません。卵子・精子から受精卵が持っている自然の力を引き出していかなければなりません。
培養環境にある受精卵は、受精後2日目ごろから分割がはじまり、2細胞→4細胞→8細胞と細胞分裂を繰返し、4日目ごろには受精卵内には細胞分裂した細胞で埋まります。この状態が、一般に「桑実胚」と呼ばれるものです。
そして5~6日になると「胚盤胞」と呼ばれる状態になります。通常の妊娠では、卵管で分割をして子宮に着床するときの胚の状態が「胚盤胞」です。
しかし、胚盤胞の成長を待つことにはデメリットがあります。
しかし、受精卵のうち、胚盤胞まで育つ確率は30%程と言われています。
ですから、胚盤胞移植の予定でで採卵し受精させたものの、胚盤胞まで育たずに、移植がキャンセルとなってしまう可能性もあるのです。
一方で、胚盤胞には大きなメリットがあります。
胚盤胞まで培養された受精卵は、着床率・妊娠率が高くなります。受精卵が胚盤胞まで育つということは、とても生命力の高い胚であることを意味します。
その着床率は、40%~50%とも言われています。
受精卵がどの段階になった時点で移植を行うかは、受精卵の状態と、医療機関の方針によって、いろんなケースがあります。
ドクターは、受精卵の数、状態など、その時々の条件を総合的に見て、最も妊娠の可能性が上がる方法をその都度判断します。