赤ちゃんの異常を調べる母体血清マーカー試験って何?
おはようございます!
昨日は、パ・リーグのクライマックスシリーズのファイナルステージ第6戦で、ロッテがソフトバンクに圧勝しましたね。弊社オフィスのある有楽町駅前では、野球中継を映した大画面の前に人だかりができて、大盛り上がりでした!
さて、今日は、妊娠後の検査のひとつである、母体血清マーカー試験についてお伝えします。
母体血清マーカー試験は、妊娠中の母体の血液を採って調べる方法です。採血を行い、血液中の成分を測定して、その値から赤ちゃんの染色体異常の可能性の確率を予測します。
お腹の赤ちゃんに異常があると、母体の血液中に含まれるさまざまなタンパクやホルモンの量が増えたり減ったりします。そこでこれらの物質の濃度を調べることで赤ちゃんの状態を知ろうというものです。このような方法で赤ちゃんがダウン症や18トリソミー、神経管閉鎖不全症などの障害を持つ可能性を知ることができます。簡単に行うことができる検査ですが、ここで予測できるものは、おもにダウン症候群と18トリソミーなどで、すべての染色体異常がわかるわけではありません。
母体血清マーカー試験にはトリプルマーカー試験やダブルマーカー試験があります。トリプルマーカー試験は神経管閉鎖不全症も対象としている場合には、14、15週以前には無理ですが、ダブルマーカー試験は、神経管閉鎖不全症を対象としない場合にはもっと早い時期に可能であるものもあります。
この検査では母体の血液を採取するだけですから、危険性もなくまた手軽です。しかし、血液中のタンパクやホルモンの濃度には個人差があり、赤ちゃんに異常がなくても、多めだったり少なめだったりすることがあります。したがって濃度が標準と違っているからと言って、ただちに赤ちゃんに異常があるとは言えません。この検査方法で分かるのは、あくまでも「赤ちゃんが異常を持っているかもしれない」という可能性です。検査の結果は、予測確率が提示されます。たとえば1000分の1の確立とか100分の1の確立で、ダウン症候群の可能性があるという形です。
最終的な結論は、羊水検査で確定診断しなければわかりません。
母体血清マーカー検査は妊娠12~20週の間に行われ(検査方法によって時期が異なります)の間に行われ、結果が出るまで1週間ほどかかります。日本では、これらの検査は任意で行われています。費用は3万円程度で、検査結果はすぐに出ますが、高い確率が出た場合には、その後再検査が必要になります。